劈開(へきかい)について
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劈開(へきかい)について
劈開(へきかい、クリベージュ cleavage)とは、一定の割れやすい性質をいいます。
劈開は、結晶構造において原子間の結合力の弱い面が、ある方向で存在するときにおこります。へき開によってできた結晶面をへき開面といいます。
ダイヤモンドは硬度が高くて石の中で一番硬いものという印象が強いですが、正八面体の面に対して平行に力が加わる事により、簡単に割れてしまいます。
へき開は、大まかに「完全」、「明瞭」、「不明瞭」、「なし」に分類されています(もっと細かく分ける場合もある)。へき開が完全に近いほど、その鉱物は簡単に割れることになり、ダイヤモンドは完全で割れやすいです。
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劈開(へきかい)
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割れやすさ
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石の例
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完全
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とても割れやすい
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黒雲母、方解石、蛍石、方鉛鉱
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明瞭
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割れやすい
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藍晶石(カイヤナイト)、硫砒鉄鉱、霰石
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不明瞭
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割れにくい
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緑柱石(ベリル)、電気石(トルマリン)
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なし
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とても割れにくい
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自然金、黄鉄鉱、石英(水晶)
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宝石の硬度、
靭性(じんせい)ついて
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